レジンマンホール0号~4号は、JSWAS K-10-2008に登録された下水道レジンコンクリート製マンホールで、
以下に示す性能を十分満足します。
レジンマンホールの材料性能
レジンコンクリートの材料性能は、レジンマンホールにその特性を発揮する上で重要な性能であり、圧縮強度、耐酸性、吸水性が規定されています。
尚、これらの性能は、JIS A 1181(レジンコンクリートの試験方法)に準じて品質管理を行っています。
性 能 | 規 格 値 | 備 考 |
---|---|---|
レジンコンクリートの圧縮強度 | 90N/㎟ | |
レジンコンクリートの耐酸性 | ±0.1%以内 | 5W硫酸水溶液に7日間浸漬後の質量変化率 |
レジンコンクリートの吸水性 | ±0.3%以内 | 水中に48時間浸漬後の質量変化率 |
レジンマンホールの製品性能
レジンマンホールの性能は、施工時及び設置後の安全性を確保するための性能で、従来の軸方向耐圧強さ、接合部の水密性に加えて、
水平方向荷重に対する側方曲げ強さが追加されました。
軸方向耐圧強さは、道路橋示方書による自動車荷重100kNに衝撃係数などを考慮して150kNとし、接合部の水密性及び側方曲げ強さは、
一般的な施工深さ(適用深さ10m)による水圧及び作用土圧を考慮して規定されています。
軸方向耐圧強さ
接合部の水密性能
側方曲げ強さ
※注 接合部の水密性及び側方曲げ強さは、規格の標準化のため、一般的な施工深さ(適用深さ10m)を
考慮して規定された性能です。埋設深さが10mを超える場合は、別途ご相談ください。
レジンマンホールの耐震性能
【照査内容】
兵庫県南部地震を受けて(社)日本下水道協会から「下水道施設の耐震対策指針と解説―2006年版―」が発刊されており
レジンマンホールは、同指針と解説に基づいて様々な条件で耐震性能の照査を行い、レジンマンホールの本体及び継手部が以下に示す
照査項目を満足することを確認しています。
照査項目と許容値
継手曲げの変形因子
【継手部のバネ特性】
継手部の照査は、レジンマンホールの継手に可とう性があるため、部材間にバネを介在させ部材が地盤変移に追随する継手可とう構造モデルにより継手回転角を算出し、回転角より開口量を算出します。
継手部のバネ特性は、遊びを有する金属プレートと弾性シール材で接合されているため、バネ定数が三段階に変化するトリ・リニアモデルでバネ評価を行っています。
直線1 | マンホール自重による軸圧縮力の開放域 |
直線2 | 弾性シールの弾性域 |
直線3 | 金属プレートの弾性域 |
継手のM-φ曲線
写真は、下水処理場内の腐食したマンホールのやり替えに設置されて10年経過したレジンマンホールです。
通過・合流マンホールはもちろん、スカム排水が高所から頻繁に流入し、硫化水素が滞留する箇所においても、
レジンマンホールには異常は認められません。